ネオンテトラ飼育入門

ネオンテトラに適した水槽とは

水槽の画像

ネオンテトラは全長3センチ以下の小型魚なので、比較的小さい水槽でも飼えますが、 それでも最低でも8リットルは水が入る水槽が理想的ですね。

なぜかというと、ネオンテトラは群れで 生活する習性があるので、最低でも4匹は居たほうが良いからです。また数が多いほうが見栄えも良いです。

ネオンテトラは1匹あたり、最低でも水が2リットルは欲しいですね。そうなると、最小4匹で 8リットルは必要、という計算になります。

8リットル入るとなると、最も近いのは30cm水槽ですね。 つまり最低でも30cm水槽が必要になるわけです。

30cm水槽というのは、幅が30cmある水槽のことです。このサイズだと水は9リットル前後 入ります。また、30cm水槽は運びやすく洗いやすいのでオススメです。

なお30cm水槽でも、エアレーションを行い、こまめに水換えを行うのであれば最大8匹くらい いけますが、初心者の方は少なめで飼う方が無難でしょう。

ネオンテトラの飼育では、最低でも30cm水槽で、最も理想的なサイズは60cm水槽をお勧めします。 60cm水槽はやや大きいですが、水が約60リットル入り、ネオンテトラが約30匹まで飼えます。

これよりも大きいサイズの水槽もありますが、重すぎて一般家庭では不向きだと思います。

また、中間的なサイズの45cm水槽もあり、30cm水槽では物足りない方には丁度良いかもしれません。 ご自宅で、水槽を置けるスペースで水槽のサイズを決められるのがベストだと思います。



ネオンテトラには30cm~60cm水槽をお勧めします!

ちなみにより大きい90cm水槽もありますが、水を入れると約200Kg近い重さになります。 だいたいドラム缶を横にしたくらいの大きさです。圧巻の迫力ですが、高価で一般的ではないですね。

これほど重いと木造住宅では床を補強する必要が出てきます。 その為、一般家庭では60cm水槽までを上限と考えた方が良さそうです。

鉄筋コンクリート住宅や、床の丈夫な住宅であれば、90cm水槽や120cm水槽が使えます。 熱帯魚店で120cm水槽を展示しているお店は多いですが、まるで水族館のような、 大迫力のアクアリウムを堪能できますが、メンテナンス等大変ですので避けたほうが無難ですね。

一般家庭向けの60cm水槽でも、レイアウト次第で広く見せられますし、現実的です。 また水換えも比較的容易です。ネオンテトラ飼育には60cm水槽がおそらくベストですね。

水槽はバックスクリーンでも見た目が変わります。

水槽の背面には、一般的にはバックスクリーンを貼ります。こうすることで水槽の反対側が見えなくなり 水槽の見栄え、印象が変わります。青色か黒色が無難な選択ですね。

水槽を壁沿いに設置しているならバックスクリーンは必須ですが、大きい部屋に水槽を置いて 360度から水槽を眺める仕様ならバックスクリーンは不用になります。



 

水槽は予算と見栄えで選びましょう。

水槽はガラス水槽が一般的ですが、なかにはアクリル水槽もあり、またフチを 張り合わせた従来品とフチなし水槽があります。

アクリル水槽は割れにくくて軽量という利点がありますが、そのかわりキズ付きやすく高価です。 大型水槽には適した素材ですが、吸水してたわむ難点もあります。一般的にはガラス水槽の方が良いでしょう。 ガラス水槽はキズに強く、たわむ心配もありません。

フチを張り合わせた従来品は、見栄えは劣りますが安価で丈夫です。 非常に長持ちするので万人向けといえます。また上部フィルターや照明を乗せ易い設計なので 他の飼育用品との相性も良いですね。

フチなしの「フレームレス水槽」は、水槽の角部分が透明で大変美しいですが その反面高価で、ヒビが入りやすく扱いにくいです。上級者向けといえます。

水槽の扱いに慣れた方であればフレームレス水槽をお勧めしますが、初心者の方は 従来品のフチのある水槽をお勧めします。

また、メーカーは「GEX」(ジェックス)や「コトブキ工業」などの有名メーカー品が とても品質がよく、長年の使用に耐えますのでお勧めですよ。

水槽の値段はピンキリです。最も安い、底がプラスチックの30cmガラス水槽で千円程度からあります。 水槽は大きいほど、生産数が少ない物ほど高くなりますが、60cm水槽なら2千円から8千円で買えます。 最も高価なのはフレームレスのアクリル水槽で、60cmでも2万円程度ですね。

水槽はデザインによっても価格に幅がありますが、お好みのデザイン、大きさ、設置場所の 床面積で決めてみるのが最も良いと思います。

 

水槽の置き場所に注意

水槽は魚の「生活する場所」です。とくにネオンテトラは大きめの水槽で飼育されることが 多いので、専用の丈夫な「水槽台」を使いましょう。

「水槽台」とは、重い水槽を置くために設計された台で、大変丈夫です。60cm水槽などは 80Kg程度の重さになりますので必須といえます。

水槽台はほとんど一生モノなので、ぜひ良いモノを。熱帯魚店か通販で購入できます。 金属製の組み立て式や、木製の家具調のものなどあります。

小型の30cm水槽でも、本来はあったほうが良いですね。60cm用の水槽台があれば 30cm水槽を横に2個並べて使用することも可能です。

水槽は、なるべく振動が無く、静かで直射日光の当たりにくい場所に置いて下さい。 音や振動は魚のストレスになります。

 

水槽の扱い方

水槽は意外とデリケートです。動かす場合は、必ず水を全部抜いて軽くしてから動かしましょう。 水が入ったまま動かすのは強度的に無理ですし、確実に事故の元です。

45cm水槽以下の小さい水槽なら、掃除の際に動かすのは容易ですが、60cm水槽などは非常に重く、 一度設置したら通常はなかなか動かしません。「水槽を動かすときは空にする」を徹底しましょう。

 



ネオンテトラ水槽に必要なもの

ネオンテトラは他の熱帯魚と同じく、エラ呼吸しますのでエアレーションが必要です。 あるいは水流を起こす上部フィルターか外部フィルターを使います。

金額的には、上部フィルターは3000円からありますし、メンテナンスも容易です。 フィルター内のスポンジを月に一度洗うだけで充分です。

外部フィルターは、汚れを取る濾過性能や静寂性はNo.1ですが、反面メンテナンスは大変です。 2週間に一度はフィルター掃除をし、なおかつ水槽よりも低い位置に設置場所が必要です。 その為、一般にはネオンテトラには上部フィルターの使用をオススメします。濾過の他にも 酸素を送るエアレーション効果や、水流も発生するので効果的です。

ネオンテトラをごく少数飼育する場合は酸素の消費量が少ないのでその限りではない ですが、なるべくフィルターを使用されることをおすすめします。

またネオンテトラは熱帯魚です。水温が低いと生息できないので、水温を一定に保つ 水槽用ヒーターも必需品です。

ネオンテトラに適した水温は約26℃です。その為、水槽用ヒーターは26℃固定式 でもかまいませんし、温度調整式ヒーターでも問題ありませんが、薬浴など魚の治療をする 為には水温30℃以上にできる調整式ヒーターを1つは欲しいですね。

また夏場は水温が上がり過ぎないように水槽用クーラーもあると便利ですが、これは水槽を置く 部屋の環境しだいで必要かどうか決まります。真夏に水温が33℃を超えるようなら導入してください。 フタを開けて33℃以下ならクーラー無しでも飼育できます。

あとは水槽用のフタも、魚の飛び出し防止に必要不可欠ですね。ネオンテトラは意外と水面から飛ぶことが あるので、夏場以外はフタをしてください。そして夏は少し水面を下げて、フタを外して 水温が上がり過ぎないようにしましょう。

テトラ (Tetra) 26度セットヒーター 150W カバー付 SHC150

水槽の水温を管理するのに、水温計も必需品です。毎日水温をチェックする クセを付けておきましょう。水温計は安い物でも充分です。アナログ、デジタル式も選べます。 吸盤が数年でダメになるので、こまめに買い換えましょう。

次に必要なのは水槽用ライトですね。ネオンテトラの美しさを堪能するのには 必需品です。

ネオンテトラは発光するのではなく、体の表面で光を反射していますので、鑑賞には ライトがあったほうが断然キレイですね。

そして水槽の底に敷く底砂。水槽のレイアウトや水草を植えるのにも使います。 ソイルがお勧めですね。ソイルもたくさん色があるのでお好みで選べます。

水草を入れるならソイルが便利ですが、水草なしならガラス質の底砂でもいけます。 水草は無しでも問題ありませんが、入れるなら枯れ難いアヌビアス・ナナがオススメです。 または人工の水草も枯れる心配がないので魚には良いと思います。

 

ネオンテトラ水槽に入れない方がよい物

ネオンテトラは弱酸性を好む魚で、弱酸性を保つことで本来の調子、美しさを 保つことが出来ます。ほぼ中性である水道水のphのままでもOKですが、アルカリ性には ならないように飼育しましょう。

その為、水質をアルカリ性にする働きのあるものは水槽には入れないことを お勧めします。

具体的には、貝の入った大磯砂。買ったばかりの大磯砂は、小さい貝殻の欠片が入っており、 この貝殻は徐々に水をアルカリ性に傾けます。

その為、水質に影響を与えないガラス製の砂や、あるいは水質を酸性に傾ける ソイル(酸性の土を固めたもの)を使うほうが無難ですね。

ただ大磯砂でも、長年使用して貝殻が溶けているものであれば、水質を変えませんので 使用可能です。

 

ネオンテトラ水槽のセッティング

水槽を土台のしっかりした場所に置いたら、今度は底砂と水を入れていきます。 その際、まずは水から入れるのが基本ですね。

砂を先に入れてしまうと、水槽の底部分にキズが付き易いので注意しましょう。

底砂と水を入れ、そして水槽用ヒーターとエアレーションの装置を付ければ ひとまずはネオンテトラを飼える環境になります。

ネオンテトラを購入してきたら、魚の入っている袋の水は全部入れるようにしてください。 この袋の水には、魚が生きていくのに必要なバクテリアがたくさん入っています。バクテリアが いないと、どんな魚も生きていけません。

ネオンテトラの水あわせ方法

水槽の水が26℃前後の適温であることを確認してから、ネオンテトラの入った袋を水槽の水に 浮かべます。10分~30分浮かべてください。こうすることで水槽の水温とネオンテトラの入った袋の 水温が同じになります。

次に、水槽の水を少しずつ、魚の入った袋に足していきます。こうすることで、徐々に魚を水槽の水に 慣れさせることができます。10分くらいかけて水を足しましょう。

袋に入っている水の量が倍程度になったら、袋の水ごと水槽のなかへ魚をリリースします。 これが魚の水槽のお引越しにベストなやり方です。魚にかかるストレスが最も少ないといえます。 このやり方をしないと、デリケートな魚だと死んでしまうおそれもあります。厳守してくださいね。

 

水槽を広く見せるテクニック

せっかくの水槽ですが、少しでも広く見せるためのレイアウトの 基本があります。

それは、水槽内の底砂の手前側を低くして、水槽の奥を高くして傾斜を付けると 遠近感が出て広く感じやすくなりますよ。

手前から見て上り坂になるようにするのがコツです。また、水草は背の高いものを 奥に植えて、背の低いものは手前に植えるようにしましょう。

水槽の中心部分は開けた感じにして、両端に背の高いものを置くと、下の画像のような 安定感のある水槽に見えます。

水槽の画像

水槽には、大きめの石や流木を入れるとかなり雰囲気が変わります。 あまり懲りすぎてもダメですが、なかなか楽しいですよ。

この石や流木も熱帯魚店や通販でも購入できます。色々な形があり、 市販されているものはアク抜きされているので安心です。

アク抜きされていない、川で拾ってきたような木だと水槽に入れても アクが出てしまい汚れます。注意しましょう。

 

3ヶ月に一度は水槽の大掃除を。

ネオンテトラは沢山飼育することが多いので、必然的に水槽内はフンなどの 汚れが溜まりやすく、コケが生えるのも速いですね。

その為、ネオンテトラ水槽はこまめに掃除、水換えが必要になります。 最低でも3ヶ月に一度は、水槽のコケ取り、大掃除をしましょう。

大掃除といっても、ガラス面に生えてきたコケを水槽用のスクレーパーやスポンジで 擦り取り、水槽の水の1/3以下の量の水を換えるだけで充分です。

 

水槽の寿命

水槽は丁寧に扱えば非常に長持ちします。負荷をかけなければ半永久的にもちますが、 移動の際などに負荷をかけると割れたり、ヒビが入ったり、水漏れが起きたりします。 こうなると水槽の寿命です。これは扱い方次第といえます。

水漏れは水槽の角部分がおきやすく、ヒビや割れはどの部分でもありえます。基本的には 修理不可能なので、早めに水槽の買い替えをおすすめします。