メダカの水換えについて
メダカは体が小さいわりにフンが多いので意外と水槽の水を汚します。適量で小まめな水換えはメダカの健康維持にはとても重要といえます。
室内飼いの場合
メダカの水換えの頻度は、水槽の大きさにもよりますが、7~9月くらいまでの水温の高い時期は 1週間に一回、それ以外の水温の低い時期は2週間に1回くらいは行いましょう。 水を換える量は、全体の1/4~1/3程度で充分です。(60cm水槽の場合)
水温が高いとメダカの活動も活発になり、水の痛みが早いためですね。ただ、 1週間程度なら水換えを忘れていても特に問題はなく、最低でも2週間に1度は水を換えれば平気です。 反対にヒーターを使わず、冬場に水温が8℃以下の場合は水換えせず、減った分だけ水を足すだけで充分です。
ヒーターを使って、水温が18℃~23℃程度であれば2週間に1回ですね。 メダカの数が多い、毎日エサを多くあげている場合は1週間に1回が理想的です。 水温とメダカの飼育数、エサの量、水槽の水量が影響するので、1~2週間に1回というのが 水換えの目安になります。飼育環境に応じて調整して下さい。 なお水換えには給水用、排水用と2個のバケツを使います。
ちなみにメダカは水質の変化に敏感です。キレイすぎる水は苦手な生き物です。 10L以上の大きめの水槽ならば1週間に1回が理想的ですが、 それよりも小さい水槽ならばむしろ一ヶ月に1回程度の水換えの方が調子がいいですね。また夏場は 水槽の水が蒸発して減るので、気になる場合は足し水を行って下さい。
なお水換え用のバケツ自体も、小まめに水道水とスポンジで洗いましょう。ヌメリのない、乾燥した清潔なバケツの 使用をお願いします。これは他の魚でも同様ですね。
メダカはフンなどの老廃物が多く、飼育水を痛め易い為です。水換えしないでおくとフンがどんどん 溜まっていき、次に水換えをする際にその汚れがかなり目立ちますし、メダカの健康のためによくありません。 他の魚よりも丁寧な水換えが必要なのがメダカです。
メダカの場合は、水道水に「カルキ抜き」を入れた水で充分です。とても丈夫なので水道水への適応力も高く、 ph調整剤も不要ですね。ただし、急な水質の変化には他の魚同様、弱いです。換える水の量は全体の1/4程度で 充分です。水を足す際も、数分は時間をかけてあげるほうが魚への負担も少ないですね。
水換えを行う理由
メダカは水槽の中でフンや尿をします。これらの汚れは水中のバクテリアに分解され、アンモニア→ 亜硝酸塩→硝酸塩に変化します。(生物濾過といいます)最後に残った硝酸塩はある程度蒸発したり植物に吸収 されますが、徐々に蓄積されていき、一定量を超えると魚に有害になります。
そこで、水槽の水を定期的に一定量、新しく入れ替える事で硝酸塩を減らし、さらにゴミも取り除く事で 魚の健康、水槽環境を保つのが水換えの目的です。長期間水換えをサボると水槽内が汚れていき、 汚れのせいで最後はメダカも死んでしまいます。なので定期的に水換えを行う必要があります。
水換え方法の手順
まず、大きめのバケツに水道水を入れます。これはできるだけメダカ水槽の水温と同じ水温にしてください。 だいたい±3℃以内が理想です。極端に水温に差が有ると魚に負担がかかります。水温が変わると、 変温動物である魚の体温も変化してしまいます。この水量は多めが無難です。
次にバケツの水にカルキ抜き剤を入れて、カルキ(塩素)を抜きます。その際にバケツの水をよく かき混ぜておくと安心です。または水換えの前日にバケツに水を入れておき、24時間以上経っていれば 自然とカルキが抜けます。これは最も魚に優しい理想的な水といえます。
水飼え用ポンプ
新しい水の準備が出来たら、今度は水槽の水を抜いて、もう一つの排水用のバケツに入れていきます。 画像のような水換え用のポンプを使いましょう。熱帯魚店でも購入できます。これを使えば、水槽の底の 溜まった汚れをドンドン吸い取れて便利ですよ。逆にこれがないと底の汚れが取れません。
価格も500円程度で、長年持ちます。このポンプはかれこれ5年ほど使っています。 水槽の水を替えるのに必需品なので、ぜひ常備してくださいね。
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このポンプを使って、水槽の底砂をトントンと叩きながら水を吸い出します。こうすると底に溜まった フンが舞い上がり、吸い取りやすくなります。水と同時にこういった汚れを取り除きます。水槽の底を 隅々までまんべんなくポンプで吸ってキレイにします。
だいたい水槽の水を1/4ほど抜きますが、最大でも吸い取る水槽の水は1/3までにしましょう。 あまり抜きすぎると水槽内の水質が変化してしまいますので、これも魚に悪影響を与える恐れがあります。
もし水換えの翌日にメダカが急に死んだ場合は、水換えによる急激な水質の変化が原因と考えられます。 これは換えた水の量が多すぎるか、水を足すペースが速すぎるとそうなりやすいです。水換えは2週間程度 の間隔を空けて行うのがベターですね。
水槽から水を抜いたら、今度は抜いた分と同じくらいの量の新しい水を足していきます。これも ポンプで行えば、水をこぼしにくくゆっくりと水を足せます。徐々に新しい水が足されるので、メダカにも 負担にならず、優しい水換え方法になります。
なお、小さい水槽ほど水量が少ないので水質の変化が大きくなり易いです。なので、5L以下などの小さい 水槽での水換えはやや難易度が高いですね。この場合は、水は1ヶ月に1度、1/5位しか換えないやり方 の方がメダカの調子が良いです。
「水の全換え」はオススメしません。
メダカを他の容器に移し、水槽の水を全部捨てて丸洗いし、新しい水道水を入れる「全換え」という 方法もありますが、あまりオススメしません。水槽の水を全部換えると水質が大きく変わります。 特に初心者の方は真似しない方が良いでしょう。
屋外飼いの場合
メダカはバクテリアの多い、こなれた水を好みます。屋外飼育なら1ヶ月に一回も換えれば充分です。 雨水で水が補充されますし、ほとんど手をかけないで済みます。ただ夏場は水が早く減るので足し水をしましょう。
また屋外は真夏の直射日光で水温がかなり上がり、水温が高いと水中で酸素濃度が不足しやすくなります。 酸欠を防ぐためにできるだけ「スダレ」などを使って日陰を作ってあげる工夫をして下さい。
水換え時の注意点
ポンプで水を吸っているときに、メダカが近くへ寄ってくることもあります。なるべく注意して、 ポンプでメダカを叩いたり吸い込まないようにしましょう。また排水用バケツの水は速めに流してしまいましょう。 もし部屋で水をこぼしたら大変ですので、家の廊下など通路に置かないクセを付けましょう。
水換えは魚の飼育の上で最も手間のかかる作業ではありますが、これを小まめに行うことで、水槽の 苔の発生を抑えられますし、飼育水の臭い匂いを防げます。なるべく面倒がらずに行ってください。
バケツに汲み置きした水道水が理想ですが、それでも夏場などに5日以上バケツに放置された水などは 痛んでいる可能性があります。汲み置きは2日以内にしましょう。
水槽の水を換えたら、その日を部屋のカレンダーに記入しておくことをオススメします。こうすることで 何月何日に作業したか、後で容易に確認ができますよ。
水道水について
水道水は一般にphが約7.2のほぼ中性、ミネラル分が少ない「軟水」で、あらかじめ殺菌されており バクテリアが非常に少ない清潔な水で、メダカの飼育にも適しています。なので井戸水などの他の水は 使わないようにしましょう。(屋外飼育は除きます。)