グラミー飼育入門
投稿:2022/12/18

グラミーの性質を理解しよう

青いグラミー

グラミーは他の淡水魚と同じく、弱酸性の軟水を好みます。中性でも平気ですがより健康に飼育する ことを考えると弱酸性の方が繁殖もしやすい傾向があります。日本の水道水はごく僅かにアルカリ性 なので、水質調整剤で弱酸性にします。

グラミーの好む水温は、24~26℃なので水槽用ヒーターがピッタリです。温度固定式ヒーターが 26℃なのでこれを使いましょう。また水深が深め(15cm以上)の場所を好み、浅瀬を嫌うので 底砂で浅瀬は作らないようにしましょう。

また、体が太くてゆったりと泳ぐ品種なので、他の品種と混泳する場合には、同じように 泳ぎの遅い魚を選びましょう。泳ぎの速い魚だとエサを先に取られやすいので、混泳には 適しません。

なおグラミーは水面、水中でも呼吸ができる特殊な器官をもっているので、エアレーション無しでも 飼育可能ですが、水質維持等の観点からエアレーションの使用をおススメします。


縄張り意識が強い

グラミーのオスは水槽内で縄張りをもつ習性があるので、1つの水槽にオスは1匹が原則です。 メスは複数いても大丈夫です。オスが2匹以上いると激しく争うので要注意です。

また他種の魚との混泳も可能ですが、同じくらいのサイズの魚が望ましいです。体格差があると 相手を食べることもあり、危険なので避けましょう。

繁殖は比較的容易

グラミーは「バブルネスター」が多く、水面に泡を作ってそこに卵を付けます。繁殖時には 水面に発泡スチロールを浮かべて、泡の巣を作りやすくするのも良い手です。自然環境では水に浮くもの に泡を付けて卵をたくさん付ける習性があります。

基本的にはオス1匹に対してメスを2,3匹用意するのが一般的です。繁殖時はオス同士が 争うので、オスは単独にしておくのが鉄則。

また品種によっては「マウスブリーダー」といって、クチの中で卵を育てる種類もいます。これは 繁殖がかなり難しいので経験を要します。

なおメスは卵を食べる習性があるので、繁殖させるなら産卵後はメスを取り除く必要があります。 メスに卵を食べられて繁殖に失敗する例は多いですね。

グラミーの稚魚はサイズが小さく、ブラインシュリンプが食べられません。その為インフゾリアなど 非常に小さいエサを必要とします。卵の黄身やPSBなどを与えてあげましょう。

水草の多い、こなれた水なら水中にプランクトンも多少いるのでエサになります。孵化してから1週間 が繁殖の山場といえますね。孵化6日目あたりからブラインシュリンプも食べられるほど大きくなります。

ブラインシュリンプは沸かすのに24時間かかるので、あらかじめ前日から沸かしておく必要があります。 塩分濃度次第で湧く確率は大きく変化するので注意しましょう。

またブラインシュリンプを沸かすのが面倒な場合は、メダカの稚魚用の超小粒の人口エサも食べますが、 一番よく食べて成長するのはやはりブラインシュリンプです。なるべくブラインを与えましょう。

色彩豊かな品種です。

グラミーの色の種類は、多岐にわたりますが、一般的には以下のように分類されます。

・青系グラミー:青や紫などの冷たい色が特徴的なグループです。代表的な種類は、 パウダーブルーグラミーやロイヤルブルーグラミーなどです。青系グラミーは、水槽内で目立ちやすく、 美しいコントラストを作ります。

・赤系グラミー:赤やオレンジなどの暖かい色が特徴的なグループです。代表的な種類としては、 サンセットグラミーやフレイムグラミーなどです。赤系グラミーは、活発で明るい印象を与えます。

・温色系グラミー:白や黄色などの自然な色が特徴的なグループです。代表的な品種は、 ゴールデングラミーやパールグラミーなどです。温色系グラミーは、水草と調和しやすく、 落ち着いた雰囲気を作ってくれます。

・黒系グラミー:黒や茶色などの濃い色が特徴的なグループです。代表的な種類は、 チョコレートグラミーやブラックオパールグラミーなどです。黒系グラミーは、 神秘的でクールな印象を与えます。

グラミーは多彩な色の種類があり、それぞれ様々な魅力を持っています。水槽のテーマや好みに合わせて、 自分だけの組み合わせでグラミー飼育を楽しむのもいいかもしれませんね。