ジッポーの構造

 

ジッポーを分解したところ

↑左がライター本体(ケース)。右がインサイド・ユニット。

 

インサイドユニットの画像

インサイド・ユニットから綿と芯を取り出したところ。この綿にオイルが染み込んで、こぼれずに蓄えられるわけですね。

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インサイドユニットの構造図

インサイド・ユニットの中身はこうなっています。内部の綿にジッポーオイルを貯めておき、オイルの染み込んだ芯にフリント(火打石)の火花を当てて点火、そしてフタをして消化するといったシンプルな構造です。

このフリントはスプリングネジで常にフリントホイールに押し付けられているので、フリントホイールを回せば簡単に火花が出るわけです。

 

「芯」は、ウィックとも呼ばれ、毛細管現象で中のジッポーオイルを着火部分まで上げて、文字通り火の「芯」になります。これは消耗品なので約半分くらいの短さになれば自前で交換できます。

「フリントホイール」は、手で回転させることでヤスリ部分がフリントを削り、火花を出すようになっています。かなり工夫された網状の目になっており、約7万回以上の使用に耐える設計になっています。壊れても修理可能です。

「フリント」は火打ち石で、フリントホイールで削られることで火花が出ます。オイルの次に消耗が早いですが、通常は1ヶ月は持ちます。ギリギリまで使用することも可能ですが、実際は1/3位の短さになったら交換したほうが楽ですね。これはコンビニでも売っていますし、小さいので失くしやすいですがインサイドユニットに1個は予備で入れておくと便利です。

 

「金属チップ」は、スプリング先端に付いており、バネで押さえられながらフリントを水平に保つ役割があります。これ自体はフリントではありませんのでご注意を。

「フリントチューブ」は、フリントの通り道です。フリントと、それを押さえるスプリングが真っ直ぐになるようになっており、ネジが切ってあるのでスプリングネジで固定できるようになっています。真鍮製です。

「フェルト・パッド」は、インサイドユニット内部の綿とウィックを押さえてフタをする役割をもっています。綿よりも目が細かいので、ジッポーオイルの揮発をできるだけ防ぐ役割もありますね。

ジッポー内部の「綿」は、レーヨン素材で、ジッポーオイルを吸収してなるべくこぼれないようになっています。ただしあまりギュウギュウに詰め込んでいるとオイルを吸収しにくくなるので、適度に詰め込むのが正解です。

 

長年使っても綿は全く汚れませんね。外気にさらされないのと、常にジッポーオイルに浸かっているので、何年経っても真っ白です。

その反面、芯は火花で点火、消化を繰り返すので徐々に焦げてきます。ある程度使用したら掃除しますが、劣化してきたら最終的には芯を交換します。

そして、ジッポーの火の消えにくさは、芯の周りの「風防」にあります。風を抑えながらも上手く火に空気の通り道を作ってあるので、風が強くても火が消えにくいです。とても合理的な作りですね。

 

少々手間はかかりますが、各部品はいくらでも交換できるので何年でも使え、ライター本体のキズなど、経年変化も味わえて、愛着もわきますよ。

 

なおジッポーに共通して脆い部分があり、本体(ケース)とフタを繋ぐ蝶番部分がやや弱いですね。長年の使用でピンが抜けたりします。その際はZIPPOサービスセンターに郵送して修理できます。

なお、ジッポーの使用上のコツとしては、フリントを押さえつける「スプリングネジ」は新品だとやたら固く締まっており、ドライバーが必要なくらいです。なので手で緩められる程度に軽く締め直しておくと、次回のフリント交換が手のみで楽に行えますよ。

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