金魚の水替え方法

金魚を水槽で飼育していると、エサの食べ残しや排泄物で徐々に水槽の水が汚れてきます。 汚れは目に見えないので分かりにくいですが、定期的に水槽の水を適量入れ替えて、 水槽の水の汚れを取り除く事が必要になってきます。
この「水替え」は、魚を水槽で飼育していくうえで必ず必要な作業で、なおかつ最も面倒 でもある作業です。作業に馴れることで習慣にしていきましょう。特に金魚の場合は、 健康維持の為にもこまめに行う必要があります。
金魚の水替えに必要な物は、水槽の水を吸い出す為の水槽用ポンプ(熱帯魚店でも買えます。) と排水用バケツ、給水用バケツ、そして水道水の塩素(カルキ)を抜くための「カルキ抜き」が 必要になります。

水槽用ポンプとは、石油ストーブ用の灯油ポンプと同じような構造のもので、大体500円くらいで 販売されています。何年でも使えますし、金魚飼育には必須な道具ですね。

バケツはひとつでも出来なくもないですが、出来れば2つ欲しいですね。金魚水槽の水量のおよそ 1/3は入るサイズが必要で、15~18リットルの容量があればOKです。
金魚の水替えにかかる時間は、60cm水槽なら通常30分くらいはかかります。 休日など、時間に余裕のある時に行いましょう。
なお水の入ったバケツは重いです。水道から水槽までの距離や、体力を考えて無理せず バケツを運びましょう。重いならバケツの水量を半分にして運ぶ方法もありですね。
水替えの手順
水槽に上部フィルターなどの各フィルターが付いている場合は、取りあえず停止させてから行います。 なお、フィルターを止めるとフィルター内の水が水槽に戻って水面が少し上がりますのでご注意を。

バケツが1つしかない場合は、まずは水槽用ポンプで水槽の水を底の部分から吸い出し、排水用バケツに 水を移します。この際に、同時に水槽に溜まった汚れも取るために、水槽の底の部分を隅々までポンプで トントンと軽く叩いて吸います。こうすることで金魚のフンなどの排泄物もキレイに取れますよ。
この時に金魚が驚いて泳ぎ回りますが、気にせず水を吸い取り、水槽のおよそ1/3の水量の水をバケツへ 移します。水量は目分量でかまいません。
バケツに溜まった排水は、洗面台かトイレに流します。その後バケツを水道水で軽くすすぎ、 今度はバケツへ新しい水道水を入れますが、水槽の水と大体同じ水温になるように給湯器で調整します。 水槽の水が25℃なら、25~27℃くらいの水をバケツに溜めます。排水量と給水量はほぼ同じくらいなので 捨てた水の量と同じ量の新しい水を汲んで下さい。
最初は少し難しいですが、馴れれば簡単に出来るようになります。新しい水が入ったバケツは「給水用バケツ」 です。これにカルキ抜きを適量入れて、よくかき混ぜます。液体のカルキ抜きなら30秒も混ぜれば充分です。 固形のカルキ抜きだと、完全に融けるまでかき混ぜる必要があります。

これでカルキが完全に抜けますので、この水を水槽へ移します。再度、水槽用ポンプを使ってバケツの水を 移しますが、ポンプは「サイフォンの原理」で水を移すので、バケツはなるべく水槽よりも高い位置に 持っていくと楽ですよ。
ウチではバケツをイスに置いて、水槽に給水していきます。水槽が高い位置にある場合は、手でバケツを 上げるしかないですが、ちょっと大変かと思います。予算があれば、電動式のポンプを使うのも手ですね。
水槽に水を足している時、金魚がしつこく寄ってきますが、なるべく金魚に新しい水が当たらないように しましょう。水槽に任意の量の水を足したら水替え完了です。各フィルターも再稼動させて終了です。
なお、水替え直後は水質が変化した事により、金魚には少しストレスがかかっています。 ストレスによる消化不良を防ぐ為、エサやりは水替え後、2時間は経ってからにしましょう。
金魚の水替えの周期
金魚の水替えのタイミングは、水槽の大きさ、飼育数、エサの量によって変わってきます。 60cm水槽以下の大きさの水槽なら、一般的には週に1回行うのが普通ですね。 90cm水槽などの大型水槽なら2週間に1回が一般的かと思います。
週に1回、水替えを行う場合は、忘れないようにあらかじめ水替えをする曜日を決めておくと 忘れにくいです。ウチでは毎週日曜日に水替えを行っています。
水替えが不定期になる場合は、水替えした日をカレンダーにメモしておくと、前回の水替えは いつだったか忘れる心配もなくなるので便利ですよ。
ちなみに水替えの時間帯は、日中に行いましょう。日が出ている時間なら大丈夫ですが、 夜間は金魚が眠る時間帯なので、夜は水替えはしないで下さい。
また、水替えを行う目安として、水槽の水の臭いをかぐ方法もあります。水が臭うならこれは 水替えを行うべきタイミングに来ています。本来は水が臭う前に行うのが理想ですので、 いつでも水槽の水が臭くないように、こまめに水替えしましょう。
なお水替えの量は、水槽に入った水の1/3までの量にしましょう。1度に半分以上の水を替えると、 水槽の水のバクテリアの量が変わってしまい、水質が急に変わってしまうので金魚の健康によくありません。
金魚に適した水質
金魚は、どの種類でもそうですが軟水を好みます。軟水とは、ミネラル分の少ない水のことで、 これは水道水が軟水なので金魚にピッタリなのと、金魚は水のph(ペーハー)が6~8程度で飼育 可能です。
水道水もphは約7.2程度と、金魚に適しています。厳密には金魚はph6.5程度の弱酸性が最適では ありますが、水道水のphそのままで問題ありません。どうしてもph6.5の水を作りたい場合は、 水道水に「アクアセイフ」という水質調整剤を足すことで可能です。
水道水も、理想なのはカルキ抜きを使わない事です。水道水をバケツに溜めて24時間以上放置することで 自然とカルキが抜けますので、カルキ抜きという薬品を一切使わない水で水替え出来ます。 魚にはとても良いので、水替えに馴れてきたら挑戦してみて下さい。