チェスのルールとは?

チェス駒

チェスは一見将棋に似ていますが、駒の種類や動かせる範囲が異なります。ただキング(王将)のみ同じように 動かせますが、将棋とはまた違ったものです。チェス盤も正しい向きがあるので注意しましょう。

チェスの先手・後手の決め方

チェスをCPUでなく人同士で行う場合、先手・後手を決める必要があります。フェアに決めるために、「トス」という 方法で決めます。

「トス」のやり方は、片方の人(A)に白と黒のポーン(歩兵の駒)を持ってもらいます。左右の手に白か黒のポーンを 一つずつ隠し持ってもらい、もう片方の人(B)が左右どちらかの手を「これ」と決めてもらいます。選んだほうの手を 開いて、白のポーンならBの人が先手になり、黒のポーンならBの人が後手になります。

確率は1/2ですので、非常にフェアに決める事ができます。人同士のチェスでないと出来ないですが、トスは コンピューターの無い昔は当然の決め方でした。現在はCPU戦で自由に選べますが、先手、後手でも戦略が 練れるようにしておきたいものです。

チェスは白が先手、黒が後手になります。よって先手が白い駒を使い後手が黒い駒を使ってプレイします。

チェス盤の向き

意外と知られていないのが、チェス盤(碁でいう碁盤)の向き。チェス盤は白と黒のマスがありますが、お互いに一番 右手前に白マスが来るように向きを合わせます。

お手つき

これは将棋と同じで、自分が一度触れた駒のみを動かします。駒を動かしてからやり直し、というのはダメです。 相手の駒を取る際も、触れた駒を取ってからやり直すのも「お手つき」になります。公式戦では絶対的な ルールですので覚えておきましょう。

唯一やり直しが効くのは、駒の移動が間違えていた場合です。本来移動できない所に移動してから気が付いた 場合、元の場所からやり直しができます。キングとクイーンを間違えて動かすのは初心者にありがちですので 注意しましょう。

チェックメイト

将棋と同じく、敵のキングを完全に追い詰めて「チェックメイト」です。キングがどこに逃げても他の駒が効いていて、 逃げ場がないのが「チェックメイト」になります。ただし、最初にキングに駒を効かせる際に「チェック」と話します。 これも将棋の「王手」と同じですね。

ステイルメイト

これはチェス独自のルールで、キングがチェックされていなく、他の駒も動けず、「動かせる駒が1つもない」状況に なると「ステイルメイト」といって引き分けになります。対局の終盤で意図せず起きることがあります。敵にチェック メイトされそうになったらステイルメイトを狙って引き分けにする方法もあります。

パーペチュアルチェック

これは「千日手」(せんにちて)といって、チェックメイトできずに同じ手を三回繰り返すと成立します。これも 勝負がつかないので引き分けとなります。これも互いに駒が少ないと起きやすいですね。自身が不利な局面でも 意図的にパーペチュアルチェックに持ち込む方法も有効です。「スリーフォールド・レピティション」とも いいます。

合意での引き分け

チェスの初心者同士の対戦でよくあるものですが、互いにキング以外の駒が少なすぎて勝負がつかず、両者の 合意の上で引き分けとする事も可能です。とくにキングとビショップしか持ち駒がないとチェックメイトはできないので 引き分けで終わらせることも有用ですね。

リザイン(投了)

どうにも勝ち目がなく、降参(投了)をリザインといいます。チェック中、また未チェックでも有効。 将棋の「参りました」と同じですね。

駒の並べ方

チェス盤

チェスの駒は、最初はこのように並べます。アプリやゲームでは自動で並んでいるので楽ですが、実際の駒を 並べる時に、意外とクイーンとキングの駒を間違えやすいです。王冠を付けているのがクイーンで、十字架を付けて いるのがキングです。

マナー

相手を睨みつけたり、わざと音を立てたりしないこと。対人の場合は、「よく対戦してくれました」と 挨拶や握手をするのがマナーです。これは他の競技とも同じですね。