チェスの駒

チェス駒のシルエット

チェスの駒は将棋に似ていますが独自です。ルーツは将棋と同じなので動かせる範囲が同じな ものもありますが、ややクセがある印象です。とくにポーンなどは最初は戸惑いますが徐々に 慣れていきましょう。

ポーン(歩兵)

ポーンの駒

ポーンは序盤に特に活躍する駒といえます。一番弱い駒でもありますが、使い方次第で非常に 強力な駒にもなります。チェスが強い方ほど、ポーンの使い方が上手です。見た目は丸い玉状の駒で、 最も数の多い駒でもあります。

ポーンの駒の動き

ポーンは、どの駒も最初の1回だけ前に2マス進める事もでき、それ以外は1マスずつしか前進 できません。他の駒を取るときだけ、前斜めに進めます。また敵の陣地の一番奥にまで到達できると 「昇格」といってクイーンかルーク、またはナイトかビショップになれます。

なお、1マス前に他の駒があると動けません。この特性を利用して、相手のポーンの前に駒を置いて 動けないようにする事もできます。

アンパッサン

アンパッサン1   アンパッサン2   アンパッサン3

ポーンの特別なルールで、特殊な条件時(斜め前のポーンが2マス進んだ場合)に相手のポーンを 取れます。足をかけて転ばせる、という意味ですね。覚えておいて損はないですが、実際はほとんど 使う機会はないのが実情です。

ナイト(騎士)

ナイトの駒

ナイトは馬の形をした駒で、もっともカッコよくて独自な駒でもあります。機動力が高く、敵や味方の 駒を唯一飛び越えて移動できる駒です。攻守共に活躍できるのが強みですね。将棋の桂馬と同じ動きで 横や後ろにも移動できます。画像中央のナイトはそれぞれ赤い点に移動できます。

序盤、中盤の活躍次第で戦況を大きく変える可能性を秘めた駒で、出番のへる終盤までに いかに上手く使うかがポイントといえます。また最もフォークがしやすい強い駒なのでナイトの機動力を 徹底的に生かしていきましょう。

ビショップ(司教)

ビショップの駒

ビショップは聖職者、司教という意味の駒で、尖った帽子を被った駒です。切り込みが入っているのが 特徴で、ポーンと見分けが付きやすいようになっています。将棋の「角(角行)」と同じ動きをします。 また将棋と違って駒が最初から2個あります。

駒の強さ、価値としてはナイトと同じですが、機動力が高く、特に対人戦で意表を突く攻撃も 得意です。ただ終盤は持て余し気味になるので中盤の捨て駒にも使えます。またナイトと同様に 「ピン」や「フォーク」などのテクニックが使える強い駒でもあります。

ルーク(戦車)

ルークの駒

ルークは、元は戦車でしたが長いプロセスを経て塔やお城の形になりました。縦、横方向に無制限 に移動でき、将棋の「飛車」と同じ動きができます。序盤はほとんど動きませんが終盤に最も活躍 する駒で、チェックメイトにも多く使われる駒です。また大駒でもあります。

クイーンに次いで強い駒なので、なるべく敵に取られないように戦略を練りましょう。味方のルークが 2個あれば、勝利にかなり貢献できるはずです。なお将棋と同様に、味方の駒は飛び越えられません。 なお相手のナイトに狙われやすいので、常にポジションに注意を払うと良いでしょう。

クイーン(女王)

クイーンの駒

王冠を被った背の高い駒で、チェス最強の駒です。縦、横、斜めに何マスも進めます。将棋の 角と飛車を合わせたような駒というと分かりやすいですね。最も強いので敵に取られないように 最も警戒して動かす必要があります。

また敵のクイーンを取る捨て駒にも使われる事も多く、終盤まで生き残ればルーク以上に活躍 出来る大駒でもあります。相手にフォークで狙われやすいので要注意。

また王冠を被っているので、初心者はキングと混同しやすいので注意しましょう。キングは上に 十字架が付いています。

キング(王)

キングの駒

チェスで最も大事な駒、キングです。将棋の王将と同じく全方向に1マスずつ動け、これが取られると 負けです。さほど動かさない駒ですが、敵のピン、フォーク(将棋の王手飛車取り)のターゲットにされやすい ので、とどまる位置には注意が必要です。

最終局面では他の駒(ポーンなど)を取るのにも役立つ場合があります。狭い箇所よりも広い所で 活躍する駒ともいえますね。王冠の上に十字架が付いている駒なので、実物の駒でも十字架で判別 するようにしましょう。

また「キャスリング」(入場)といって、1度だけルークとキングが動かせるルールを活用して しっかり守りを固めるべき駒でもあります。

チェスは将棋の金将、銀将にあたる駒はなく、また取った敵の駒は使えません。そして昇格できるのは ポーンだけとシンプルです。将棋に慣れていれば覚えやすいですね。

チェス駒の材質

実物のチェス駒には色々な素材が使われています。プラスチック、木材、ガラス、クリスタルなど。 ただ実際に使うとなると、透明なガラス系は美しいですが何の駒か見えにくい難点もあります。 なので、実物のチェス駒はプラスチックか木材の物をお勧めします。

実用性ならプラスチック、見栄えの良さならクリスタルが優れています。用途にあった素材の商品を 選んでみて下さい。