アベニーパファーの飼い方
投稿:2022/06/08

アベニーパファーを繁殖させる

2匹のアベニーパファー

アベニーパファーの自宅水槽での繁殖方法とコツ

アベニーパファーは、汽水域を好む魚種ですが、完全な淡水環境でも飼育可能です。ただし、繁殖時には若干の塩分を加えることで成功率が高まります。

2. 繁殖用水槽の準備

アベニーパファーを繁殖させるためには、専用の繁殖用水槽を用意する必要があります。以下の点に注意して、適切な環境を整えましょう。

水槽サイズ

最低でも60cm(約60リットル)以上の水槽を用意します。ペアの個体が十分に泳ぎ回れるスペースが必要です。

濾過システム

スポンジフィルターなど、稚魚が吸い込まれない形式の濾過器を使用します。水流は穏やかに保ちましょう。

底砂と隠れ家

細かい砂利や砂を敷き詰め、産卵床となる平らな石や陶器のプレートを配置します。また、ジャワモスやアヌビアスなどの水草、流木、ココナッツシェルなどで隠れ家を作ります。

照明

自然光に近い照明を12-14時間程度当てます。ただし、直射日光は避けてください。

水質管理

水温は26-28℃、pHは7.0前後、硬度は10 dGH程度に調整します。また、1リットルあたり1-2グラムの塩(海水魚用の人工海水塩が望ましい)を加えることで、より自然環境に近い状態を再現できます。

3. 繁殖ペアの選択と馴致

アベニーパファーの繁殖成功率を高めるためには、健康で相性の良いペアを選ぶことが重要です。

オスとメスの見分け方

アベニーパファーは性別による外見の差が少なく、判別が難しい魚種です。しかし、以下の特徴を観察することで、ある程度の判別が可能です。

  • オス:体型がスリムで、尾びれが長めです。また、体側の模様がより鮮やかな傾向があります。
  • メス:体型がふっくらとしており、産卵期には腹部が膨らみます。尾びれはオスよりも短めです。

ペアの馴致

選んだペアを繁殖用水槽に移す前に、まず別々の水槽で十分に養生します。その後、繁殖用水槽に一緒に入れますが、最初のうちは仕切りを入れて様子を見ましょう。お互いに興味を示し、攻撃的な行動が見られなければ仕切りを外します。

4. 産卵誘発と産卵行動

アベニーパファーの産卵を促すためには、以下の方法を試してみましょう。

水質の調整

水温を徐々に28-29℃まで上げ、pHを7.0-7.2に調整します。また、25%程度の部分水換えを行い、水質を改善します。

給餌

高タンパクで栄養価の高い生餌(ブラインシュリンプ、ミジンコ、イトミミズなど)を十分に与えます。これにより、親魚のコンディションが向上し、産卵の準備が整います。

産卵の兆候

産卵が近づくと、オスがメスを追いかけ回したり、体を寄せ合ったりする行動が見られます。メスの腹部は一層膨らみ、産卵床の周りを泳ぎ回る様子が観察されます。

産卵と受精

産卵は通常、夜間か早朝に行われます。メスが産卵床に卵を産み付け、オスがその上から精子をかけて受精させます。1回の産卵で数十から数百個の卵が産み落とされます。

5. 卵の管理と稚魚の飼育

産卵が確認されたら、以下の手順で卵と稚魚の管理を行います。

親魚の隔離

アベニーパファーは卵や稚魚を食べてしまう可能性があるため、産卵後は速やかに親魚を別の水槽に移します。

卵の管理

卵は粘着性があり、産卵床にしっかりと付着しています。水カビの発生を防ぐため、メチレンブルーなどの薬品を適量添加します。また、エアーストーンで穏やかに水流を作り、卵に酸素を供給します。

孵化

水温28℃前後で、卵は約5-7日で孵化します。孵化直後の稚魚は卵黄嚢を持っており、2-3日間は餌を必要としません。

初期飼料

稚魚が泳ぎ始めたら、インフゾリアやワムシなどの極小の生き餌を与えます。1日に数回、少量ずつ与えるようにしましょう。

成長に合わせた餌の調整

稚魚の成長に伴い、アルテミアのノープリウス幼生、ミジンコ、粉末飼料などに餌を切り替えていきます。栄養バランスの良い餌を適量与えることが、健康な稚魚の育成には欠かせません。

水質管理

稚魚は水質の変化に敏感です。毎日10-20%の部分水換えを行い、アンモニアや硝酸塩の蓄積を防ぎます。また、スポンジフィルターの目詰まりにも注意が必要です。

6. 繁殖における注意点と tips

アベニーパファーの繁殖を成功させるためには、以下の点に注意しましょう。

  • ストレスの軽減:繁殖用水槽は静かな場所に設置し、不必要な刺激を避けます。
  • 水質の安定:急激な水質の変化は産卵や稚魚の生育に悪影響を与えます。パラメーターを常にチェックし、安定した環境を維持しましょう。
  • 適切な給餌:過剰給餌は水質悪化の原因となります。適量を守り、残餌は速やかに除去します。
  • 稚魚の選別:成長に伴い、サイズの差が出てくる場合があります。共食いを防ぐため、適宜サイズ別に分けて飼育します。
  • 病気の予防:清潔な環境を保ち、定期的に観察を行うことで、病気の早期発見・対処が可能になります。

まとめ

アベニーパファーの繁殖は、適切な環境設定と丁寧な管理があれば、家庭の水槽でも十分に可能です。ただし、成功までには試行錯誤が必要かもしれません。根気強く取り組み、魚の行動をよく観察することで、徐々にコツをつかんでいくことができるでしょう。

アベニーパファーの繁殖に成功すれば、その愛らしい稚魚の成長を見守る喜びを味わえるだけでなく、希少な品種の保全にも貢献できます。熱帯魚飼育の醍醐味を存分に楽しみながら、アベニーパファーの繁殖にチャレンジしてみてください。